fusion_placeは、
経営管理業務の多様なニーズにワンパッケージで対応する
経営管理ワークプレイスです。
オンメモリ多次元データベース
リアルタイムで更新/集計可能な独自の高速多次元データベースで
経営管理に必要な数値データと非数値データを一元管理。
スナップショット間の差分比較にも対応。
- リアルタイムで更新可能な多次元集計データベース
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経営管理に必要とされるデータは、多かれ少なかれ多軸での集計を要します。
一方で、データを多軸で集計できるだけでは、予算や見通しを作ることはできません。配賦や修正などデータ更新ニーズにうまく対応できなければ、実績レポートさえ作れません。
fusion_placeの多次元データベースでは、リアルタイムでデータを更新し、その結果を即座に集計することが可能です。すなわち、集計処理を実行しなくとも、データを更新した瞬間に集計値も最新化されます。
このような機能を備えているため、基幹システムのデータを取り込んで提供するだけでなく、データ修正と確認の繰り返しを伴う、予算編成や決算予測、管理会計報告作成などの業務にも、fusion_placeは適しています。
- 超高速なオンメモリー集計
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通常の業務システムで使用されているリレーショナルデータベース(RDB)は、多軸/多階層でのデータ集計に対する考慮が十分でなく、そうした処理では高いパフォーマンスを発揮できません。
その点に対応するために開発された多次元データベース製品が市場には存在します。しかしながら、そうした多次元データベース製品の多くは、主にデータ照会用途を想定して設計されており、集計値を事前に計算して保存するアプローチを採っています。このため、末端数値が更新された場合には、それに影響を受ける多数の集計値の再計算と保存が必要となって、パフォーマンスの劣化を招きます。
fusion_placeでは、集計値は検索のつど自動計算されるため、こうした問題とは無縁です。集計処理は、メモリー内で独自のインデックスを用いて行われ、極めて高速です。
- 数値データと非数値データの一元管理
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多次元データベース製品の多くは数値データの集計に特化して設計されており、コメント・投資案件名などの文字列データを保持できません。
こうしたデータベースを使用している経営管理ツールでは、コメント入力機能などを独自に提供している場合もありますが、そのデータを、別途、リレーショナルデータベースに保持しています。このようなアーキテクチャでは、ユーザが作成する画面上に文字列データと数値データを自由な配置で表示することが困難になります。
fusion_placeでは、文字列・区分値など非数値データも、数値データと同じ形式で多次元データベース内に保持します。このため、文字列データも、数値と同様、自在にレポーティング可能です。
例えば、各部署が勘定科目別に予実差理由を入力し、経理部が、旅費交通費を指定して全部署の予実差理由を照会するなども簡単に実現できます。
- 多次元データの版管理
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fusion_place では、任意の時点での多次元データベースの「版」を作成・保存しておくことが可能です
[1]。他の多次元データベース製品でも、当初予算・改訂予算といったバージョンを保持することは可能ですが、そのためには予めそれらを識別するキー項目をデータベースに登録し、キーからキーにデータをコピーする必要があります。
fusion_place では、そうした準備なしに任意の時点で既存の版から派生させて新しい版を作成することが可能です。例えば、今回の予算編成で、たまたま、2月15日に「1.5次集計結果」を保存しておきたくなったら、その時点のスナップショットを版として保存できます。
DB中ではデータを差分管理しているため、版の作成に伴うデータ容量増はわずかです。また、版のデータを修正することも可能ですので、ベース案をもとに様々な修正を加えてシミュレーションする目的でも使用できます。
- 既存の任意の版をもとに派生版を作成できる。
- 派生版には、派生元からの差分データが保持される。初期状態では差分がないため、派生版の内容は派生元と同じとみなされる。
- 派生版も内容を更新することができる。派生版を更新しても派生元には影響を与えない。
作成された版の内容は、
フォーム画面でもエクセルでも比較可能です。下図はフォーム画面での版間比較の例です。どのフォームでも同様に2つの版を表示して比較することができます。[1] 多次元データベースにおけるバージョン管理機能は特許取得技術です(特許4395526号)。
- 集約レベル入力
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fusion_placeでは、組織階層や勘定階層の上位レベルにデータ入力することができます。実績値と予算値で科目や部門の細かさ(粒度)が異なる場合、集計組織、集計勘定にデータを入力可能です。
- 単なる多次元集計を超えた「フィナンシャル・アウェアネス」
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経営管理のためのデータは、財務会計システムから取得されるとは限りませんが、それでも、多くの場合、財務的な意味合いを持っています。財務的データの取り扱いには注意が必要です。
エクセルだけで経営管理を行なうならば、上図のようなデータの意味合いに応じた計算式を、エクセルシートに組み込む必要があります。ひとつひとつの式はたいしたものでなくとも、式がいたるところに散りばめられるにつれ、シートが複雑化しメンテナンスが難しくなっていきます。
fusion_placeは、財務的データにつきまとうこのような基礎的な計算処理をエクセルに代わって担います。この機能を「フィナンシャル・アウェアネス」と呼んでいます。
フォーム(専用入出力画面)
ユーザ自ら設計できるメンテナンスフリーな入出力画面。
エクセルを超える自在なドリルダウンで、
計画/見通し入力画面と実績/明細照会画面を統合。
- 業務シーンにマッチしたドリルダウン ~伝票明細照会も~
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営業本部において売上予算を集計したところ、まだ目標値に届いていない。どの地域、どの支店の売上予算が事前の想定より低いのか、集計の階層に従ってドリルダウンして確認したい。経費の事前の見通し数値と実績値の差異が想定より大きく出ている。想定外の実績がどのようなものか、伝票にさかのぼり確認したい。このような経営管理上のニーズに、fusion_placeは簡単にお応えできます。
fusion_place の「フォーム」画面
[2]では、経費実績集計値から伝票明細へ、P/L売上高→製品別詳細へ、といった異種データへのドリルダウンを、ごく簡単な指定で実装できます。経営管理のためのデータは、様々なデータソースからもたらされます。それらの間を軽やかにナビゲートできる環境が必要です。他製品の多くが提供している、単一キューブ内に限定されたドリルダウン機能は、そうしたニーズにマッチしていません。
必要な情報に、必要な画面からワンクリックでアクセスできる環境、経営情報ポータル環境を fusion_place で実現しましょう。
[2] 「フォーム」画面とは、ユーザが設定できる独自画面です(後述)。
- 入力画面と照会画面を統合
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多くの経営管理ソフトウェアでは、データの入力に 「○○ Planning 」、照会には 「○○ Reporting」というように、それぞれ別のツールを適用しています。そして、入力用ツールでは、実現できる画面レイアウトが貧弱なものに限られがちです。
しかし、データ照会がもっとも必要になるのは、予算編成時・見通し作成時などまさにデータ入力が要求されているタイミングです。こうした時にツール間を行ったり来たりするのは現場ユーザにとって大変なストレスです。
fusion_placeでは、入力画面と照会画面はまったく同じツールで作成されます。そのため、予算入力画面に実績と見通しを表示し、しかも実績欄からは伝票明細照会画面にドリルダウンするというような、入力/照会ハイブリッドの画面構成も簡単に実現できます。下図はその一例です。
業務担当者は、データをただ照会したいのではありません。予算を立案し、あるいは予実差異理由を報告するといった業務を遂行するためにデータを照会します。
業務を的確にサポートするために、入力画面は照会画面と統合されなければならない。フュージョンズはそう考えています。
- データ入力を支援する様々な機能
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フォームには、ドリルダウン以外にも、データ入力を支援する様々な機能が備わっており、以下のような入力画面を作成可能です。
上図でご紹介した以外にも、以下のような機能がビルトインされ、必要に応じて入力画面に適用可能です:
・入力値の期間配分
・入力値の端数丸め
・入力データのCSVエクスポートと編集後再インポート
- ユーザ設計/メンテナンスフリー
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経営管理業務では、集計確認などのために様々な画面・帳票が必要です。これらをエクセルで作成すると、部署や勘定科目の追廃に伴い、シートの修正作業が発生しがちです。
フォームによる帳票・画面はメンテナンスフリーです。すなわち、部署や勘定科目の追廃がレイアウトに自動的に反映されますので、上述したような問題が生じません。
また、「フォームデザイナ」というツールが用意されており、ユーザ自らがフォームを作成することができます。
Excel-Link(Excel連携ツール)
エクセルと連携できるだけでは不十分。
Excel-Linkは、既存のエクセルシートを、レイアウトはそのままに
入出力・計算処理に活用できるツールです。
- レイアウト自由なエクセル双方向連携
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経営管理システムにおいて、真にエクセル連携が出来ているとは、どんなことを意味するのでしょうか。
フュージョンズが考えるエクセル連携とは、エクセルシート上のセルが多次元データベース上のセルと結び付けられ、一方を変更したときには即座に他方に反映できるという「cell-to-cell」のリンクが可能で、しかも簡単な設定で行える、ということです。
これが出来て初めて、予算表などユーザがデザインしたエクセルシートに各部署が入力したデータを即座にデータベースに反映し、エクセルベースの報告資料をワンアクションで最新化するといった、あるべき業務の姿が現実のものとなる、と考えています。
エクセルと連携出来るだけでなく、
エクセル内でのデータ連携も不要にすることがキーポイントです。
fusion_placeのエクセルインターフェース「Excel-Link」はこれを可能にします。Excel-Linkは、経営管理資料作成にフォーカスしたRPA
[3]ツールとお考え頂くこともできます。ただし、手順を逐一指定しなければならない汎用RPAツールよりはるかに簡単な設定で利用頂け、シートの行や列を挿入・削除した場合に追随して設定情報が修正されるなど、フォーカスを絞っているからこそ可能な高度な機能を備えています。入出力はエクセルで、データは集中管理。エクセルを捨てず、エクセルに振り回されず、適材適所でエクセルを活用しましょう。
Beyond spreadsheets, with spreadsheets. エクセルの彼方へ、エクセルとともに。
[3] RPA: Robotic Process Automation
- エクセルを計算エンジンに変える「テンプレート処理機能」
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シミュレーションや分析では、多量のデータを対象に計算を実行する必要があります。また、計算内容も頻繁に変更されます。
計算式は、エクセルで表現するのがもっとも簡単ですが、そうした計算式を大量のデータに適用し、その結果を集計/分析しようとすると、エクセルでは力不足になります。
Excel-Link は、この問題に対して「テンプレート処理」というソリューションを提供しています。
テンプレート処理では、エクセルシート上で、シミュレーションや分析のための計算式を、キーの組み合わせ一つを対象に記述しておき、それを、キーの組み合わせすべてに適用して計算を実行することが可能です。計算結果は、fusion_placeデータベースに書き込んで、別途、集計分析することもできます。
上に掲げた例で、テンプレート範囲には、店舗と商品部門(=売場)の組み合わせひとつについて、売上高の予実差を客数要因と客単価要因に分解する式が設定されています。売上高の予算と実績はExcel-Linkの基本機能を用いてfusion_placeデータベースから取得されます。
テンプレート処理を実行すると、テンプレート範囲の計算式がすべての店舗と商品部門の組み合わせに適用され
[4]、その結果が「結果表示範囲」に書き出されます。算出した「客数差異」と「客単価差異」は、データベースに書き込まれ、集計レポートなどで確認可能となります。[4] データが存在しない店舗と商品部門の組み合わせをスキップすることにより処理を高速化することも可能です。
- エクセルのピボットテーブルをパワーアップ
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Excel-Link は、「ピボット検索機能」を提供しています。
同機能を用いると、検索条件を指定して多次元データベース上のデータをエクセルに取り込み、ピボットテーブル形式で、自在に縦軸・横軸を切り替えて分析することができます。
ワークフロー×ワークスペース
各部署にプライベートなワークスペースを提供する「本物」のワークフローで、
「自律/統合型」経営管理システムを実現。
提出データは、履歴管理されるだけでなく、ワンクリックで比較表示。
- ワークフロー×ワークスペース
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予算編成、予実差異報告、見通し管理などにおいて、プロセスに参加する全部署を支援するシステムを構築するには、ワークフロー機能だけでは不十分です。
例えば、本部などの統括部署では、傘下の部署から提出された予算や見通しを、ワークフロー上で個々に承認するだけでなく、承認前に集計し、さらには前年値やトップダウン目標値と比較・分析したくはないでしょうか。
fusion_placeは、複数種類の提出資料をそれぞれに適した提出経路で収集することを許す柔軟なワークフロー機能を備えています。しかしそれだけでなく、プロセスに参加する部署ごとに、未確定の手もとデータを保持する
「ワークスペース」が用意され、提出あるいは承認前にデータを集計・分析することを可能にしています。このような「ワークスペース」が無いとすれば、各部署は、提出あるいは承認の前に、予算管理システムの外で、エクセルを駆使してデータを集計し、分析しなければなりません。あるいは逆に、唯一の共有データベースを、末端部署も統括部署も同時にアップデートすることになります。末端の部署が予算を入力した瞬間に、それが作業中の未完成なデータであったとしても、本部長や予算統括部署の目に映る予算値が変わってしまいます。これでは承認ワークフローを設ける意味がありません。
fusion_placeなら、他部署から隔離されたプライベートな作業環境を各部署に提供しながら、最終的にはワークフローを通じて確定データをひとつに統合する、真の
「自律/統合型経営管理システム」を実現することができます。
- 業務の実態に配慮したワークフロー
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予算承認などをワークフローで行いたいというニーズは多くの企業がお持ちですが、一方で、ワークフローの制限が厳格に過ぎると運用が回らないケースもあります。
fusion_placeでは、提出に続き複数段階の承認を経るという流れを基本として、取下・返却といったイレギュラーな流れを加え、さらには、自動承認・代理提出といった機能を適用して運用上の柔軟性を確保することが可能です。
また、ワークフローの括り方が自由ですので、部以上のワークフローと部-課のワークフローを分離し、予算統括部署(経理・経企)は前者のステータスだけ管理するといった利用方法も可能です。
- バリデーション機能との統合
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経営管理を統括する部署は、現場各部署からの予算や予実差異報告のチェックに忙殺されています。
エクセルシートにバリデーションロジックを組み込むことは可能ですが、実際、結果OKとなっているかはファイルを開いてみないと分かりません。
フォームにバリデーションルールを組み込めることはご説明しましたが、さらのそのフォームをワークフローに組み込むことで、データ提出時にバリデーションが実行されるように設定可能です。
- 業務状況の一覧把握
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ワークフローに参加する各部署は、予算などの提出状況を一覧表示して確認できます。画面上ではステータスによって行を絞り込み/並び替え可能です。また承認などのアクションは、個別に行うほか、この一覧上で一括して実行することもできます。
- 提出データの履歴と差分把握
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ワークフローで予算などを提出した場合には、提出都度、その内容が版として保存されます。個々に内容を確認するだけでなく、前回提出データと今回提出データを比較するのも容易です。
また、各部署の「ワークスペース」自体も版として扱われるので、提出部署が予算を再提出する際、前もって前回提出データと比較することも出来ます。
計算機能
通貨換算・配賦処理...
経営管理システムでは、データ提供/分析だけでなく、
複雑な計算処理を求められます。
- フォームによるビジュアル計算
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フォームの計算機能では、算出結果を表示するだけでなく、データベースに書き戻すことができます。しかも、フォームですので、計算過程を行や列に配して、ビジュアルに表示することが可能です。エクセルシートと似ていますが、組織変更や勘定科目追廃に際して行や列が自動追加・削除されるため、修正の手間がかかりません。
上図の例ではまず人事部の費用を各部門に配賦します。次に、総務部について、人事部から配賦された費用を含めた合計を他部門に配賦します。
fusion_placeのフォームでは、最終結果が確定するまで(必要なステップ数だけ)繰り返し上記計算を行うことができます。ユーザー各社様では、フォームを用いて通貨換算・配賦計算など様々な計算処理を実現されています。
- ワークフローとの統合によりイベントドリブンで計算実行
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フォームによる計算機能は単独でも使えますが、ワークフローとの組み合わせにより利便性がさらに高まります。
ワークフローにおけるデータの入力・保存、あるいは下位部署から提出されたデータの受付などをトリガーにして、フォームの計算処理を実行することができます。
費用予算フォームで費用を入力すると直ちに配賦フォームで配賦計算が実行され、あるいは、海外子会社からの予算を受け付けるとただちに換算される というようにタイムリーな計算処理を実現可能です。
- 複雑な処理を自動化するスクリプト
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複雑な計算処理をひとつのフォームに詰め込むとフォームが複雑化しわかりづらくなってしまうこともあります。そうした場合、各ステップをそれぞれひとつのフォームに割り当て、それらのステップを連続実行するようにすれば各フォームはシンプルになります。また、大量データを扱う処理では、部門ごとなどで処理を分割して繰り返すことも有用です。
このようなニーズに対応して、fusion_place では、「スクリプト」と呼ぶ独自のマクロ機能を提供しています。
スクリプトを用いれば、大きな処理を複数の単純なフォームに分割し、かつ、それを、全部門に対して繰り返し実行するといったことを簡単に実現できます。
システム連携
自由なデータレイアウトでデータを取込み、
自在なコード体系変換で、グループ会社を含む関連システムと連携。
リラン(再実行)/証跡確保など運用面にも配慮しています。
- データレイアウトとコード変換ルールを自由に設定
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経営管理の基礎となるデータは、会計システム他、様々なシステムから取得する必要があります。 fusion_placeは、パターンに基づく一括変換を含む柔軟なコード変換が可能で、複数の項目をもとにした変換にも対応しています。
例えば、部門のタイプと勘定科目の組み合わせに基づき、費用を機能別に分類して取り込むといった変換処理も簡単です。
下図は、fusion_place で実現可能なデータ変換処理の一例です。変換テーブルによって製品コードから製品群コードを導出するとともに、売上区分と得意先コードの組み合わせでルートコードを決定しています。また、売上区分「99」のデータは読み飛ばしています。
- グループ経営情報一元化のための各社別コード変換表
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fusion_place のコード変換機能では、例えば、勘定科目変換表といったコード変換テーブルを任意に設けた上で、グループ会社や部門ごとに、異なる変換規則を その変換表に登録することができます。
すなわち、同じ「入口」(=インポート用フォーム)を使用しながらも、A社はA社向けの変換規則を用い、B社はB社向けの変換規則を適用するといったことが可能です。変換規則のメンテナンスを各社/各部門に委ねることもできます。
グループ内でのコード体系の標準化は重要ですが、とはいえ、各社ごとに異なる勘定科目コード・製品群コード体系を用いているケースが多々あることも現実です。
そうした状況を踏まえると、各社別のコード変換表の適用・管理を容易にする仕組みが必要ではないでしょうか。
- 運用に配慮した「クリア&インポート」アプローチ
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多くの企業で、月末・期末の締めは段階的に行われます。迅速な報告のためには、締めのつど最新データを取り込んで、暫定的に報告資料を作成する必要があるかもしれません。 また、取り込み元データに変更がなくとも、変換テーブルの誤りを修正して再度データを取り込みたい場合もあります。
こうした再取り込みに際して、データベースをバックアップコピーに差し替えて再処理(リラン)するといった前処理が必要となるため、ユーザだけの判断で再取り込み処理を適時に実行することができない、という問題を生じがちです。
fusion_placeでは、データ取り込み処理(インポート処理と呼びます)を再実行する都度、前回受け入れたデータはクリアされます。そのため、このようなイレギュラーなシステム運用は不要です。
データをクリアする範囲は、インポート用フォームにて自由に指定出来ます。
投入データが複数種類ある場合、例えば、P/LデータインポートフォームではP/Lデータのみクリアし、売上詳細データインポートフォームでは売上詳細データのみクリアすることが可能です。したがって、両データの投入担当部署が違うとしても、互いの作業に干渉することなく、自部署でのデータ投入作業を実行できます。
- データ取り込み処理の完全な証跡を提供
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データ取り込み処理のつどログファイルが作成され、取り込み対象データの各行について、コード変換内容・取り込みの可否・取り込まなかった場合の理由などが記録されます。
これを利用すれば、変換テーブルの登録漏れの発見なども容易です。
- マスターデータ連携を支援
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部門コードなどを変換するのではなくそのまま取り込みたい場合に備えて、関連システムのマスターデータをもとに、fusion_place のマスターである「ディメンション」の内容を自動アップデートする機能も用意されています。
マスタ設定項目を取り込んだ後、基幹システム側では管理していない集計の括りを追加することもできます。
経営管理レポートでの商品分類などはマスタ上に保持されていない場合が多く、BIツールでのデータ集計が経営管理業務にフィットしない理由のひとつになっています。fusion_place では、自動連携されたマスタ項目と独自集計用の括りを共存させることが可能です。
テクノロジー
経営管理は独自の情報処理ニーズが存在する独自の業務領域です。
必要とされているのは、ツールの寄せ集めや基幹システムの拡張ではなく、
独自のニーズを踏まえて設計されたプラットフォームです。
- ワンパッケージという選択
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経営管理システムの機能要件は単純でありません。
fusion_placeは、多次元データベースの基礎の上に、期別/累計計算のようなデータ整合性確保のための基本機能とバージョン管理、アクセス範囲の制限と期間締め、ユーザインターフェース構築機能、そして最上位にはワークフロー管理機能、というように、経営管理に必要な基盤機能をコンポーネント化して提供しています。
コンポーネントはそれぞれユーザの指定により柔軟にカスタマイズでき、それらを組み合わせて素早くアプリケーションを構築することを可能にしています。
fusion_place の大きな特徴は、これらのコンポーネントが最初から統合され、全体としてひとつのプラットフォームとして設計されていることです。例えば、計算式の書き方(=文法)や関数は、基本部分に関して全コンポーネントで統一され、その上で各コンポーネントでのニーズに応じた拡張が施されています。
ツール間の機能の不整合やマスタの二重持ちによる運用上の不便、コンポーネントごとに設計思想が異なることによる習熟コストの増大。他製品が抱えがちなこうした問題から、fusion_place は自由です。
- ユーザの利便性と運用の容易性の両立を徹底追求した技術構成
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今日では Web 経由でのシステム利用は必須ですが、一方で、Webで主に用いられるHTMLベースの画面は、画像や文章の表示には向いていても、経営管理業務で要求される多量のデータの入力や表示には適していません。
fusion_placeの技術的構成は、こうした業務特性を踏まえつつ、ユーザの利便性と運用の容易性の両方に配慮しています。ユーザインターフェースにはリッチクライントを用いて操作性を確保する一方、サーバとの通信には、HTTPまたはセキュアなHTTPSを使用し、Web経由でのアクセスを可能としています。
さらに、クライアントプログラムはバージョンアップ時にサーバから自動配信される仕組みとなっています。[5]
[5] 別途、fusion_place 実行環境のインストールが必要です(通常、管理者権限なしでインストール可能。バージョンアップ周期は長めです)。
- クラウドサービスによりシステム運用負荷を劇的に軽減
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fusion_place cloud では、クラウド基盤としてAmazon Web Services(AWS)を採用しています。
世界190か国に100万人を超えるユーザーを擁するこのサービスは、クラウドならではのコストメリットはもちろん、サービスの組み合わせの柔軟性、インフラレベルでのセキュリティの堅固さなど、ビジネス向けサービスの提供に適したプラットフォームです。
fusion_place cloudでは、その基盤上にさらに、fusion_place 独自の運用要件を踏まえたバックアップ、運用監視等のシステムを構築しています。