Case Study

現場力を喚起する

ダイキン工業株式会社 様

 「要望をやり切れた」
 ー 空調世界No.1メーカーが海外EPMを脱して実現したこと

会社説明

ダイキン工業株式会社様は、空調・化学・フィルタを柱に事業を展開し、空調分野において世界No.1のポジションを確立されています。170以上の国と地域に拠点をお持ちで、海外売上高が全体の80%以上を占めるグローバル・エンタープライズです。

同社グローバル戦略本部様に、経営管理基盤としてfusion_placeを導入いただきました。同本部は、アジア・オセアニア地域およびインド・アフリカ地域に特化し、新たな市場の開拓、空調市場の創造と育成をミッションとされています。管轄域内では、50以上の販売・製造・開発拠点を展開されています。

fusion_place導入を推進された皆様に、導入の背景から現在の活用状況、そして将来の展望までを詳しくお聞きしました。

お話しを伺った方

ダイキン工業株式会社
グローバル戦略本部 企画部
担当課長 野口 雅弘 様
ダイキン工業株式会社
グローバル戦略本部 企画部
竹節 潤 様
ダイキン工業株式会社
グローバル戦略本部 企画部
長井 拓 様
株式会社汐留コンサルティング
ディレクター 石原 大幸 様

【ポイント】
・海外EPM(※1)パッケージからfusion_placeへ、低コスト・短納期でのリプレイスを実現
・50以上の拠点におよぶグローバルな予算・実績管理を一元化
・ユーザー主導メンテナンス体制により、頻繁な組織変更にも迅速に対応
・各拠点の業務ニーズに合わせたアプリケーション構築によるグローバル展開を推進
 (※1)Enterprise Performance Management の略。予算管理・経営計画・業績分析などを支援する経営管理システムの総称

インタビュー

fusion_place導入の背景・更新前のシステムでの課題についてお聞かせください

野口様 導入前は、海外EPM製品を使用し、PL・BSベースの予算データ収集、実績情報の入力、定型フォーマットでの予実管理を行っていました。経理財務本部システムとの自動連携も実現していましたが、毎年のランニング費用やバージョンアップ時の追加費用が高額でした。また、随時発生する組織変更への対応にはシステム会社への発注が必要で、2週間から1か月程度の時間を要していました。こうした課題が積み重なり、新システムへの移行を決断しました。

数あるシステムの中からfusion_placeを選定された理由・決め手を教えてください

竹節様 まず、圧倒的なランニングコストの抑制と短納期での立ち上げが可能であった点が大きな決め手となりました。また、Excelとの高い親和性も評価しました。現場担当者はExcelに慣れ親しんでいるため、習熟コストを最小限に抑えられると判断しました。
 さらに、fusion_placeはIT専門家でなくてもメンテナンスができる仕組みであることも魅力で、頻繁な組織変更が伴う当社環境に適していると感じました。また、本社だけでなく、グループ各社の予算管理への展開も見据えた提案をしてくれたのは、汐留コンサルティング社およびフュージョンズ社だけでした。当社が求める高いセキュリティレベルに対しても、概ね問題なく、選定の後押しとなりました。

野口様 何よりも、フュージョンズ社の自社製品に対する熱意が、最終的な決め手になりました。これだけ自社製品に情熱を持っている会社であれば、長くお付き合いできると感じました(笑)。

プロジェクトの全体像と推進体制について教えてください

竹節様 汐留コンサルティング様が、プロトタイプを作成し、業務ユーザーへのヒアリングを行いながらアジャイル開発で進めていただきました。私はプロジェクトリーダーという立場でしたが、当社側が特別な対応をしなくてもスムーズに立ち上がり、コーディネートに徹するだけで円滑に推進できました。各社への展開においても、汐留様の高い技術力と柔軟な対応力によって、順調に進めることができました。

長井様 プロジェクトとして、最終的に課題が残ったとしても、fusion_placeとExcelを連携するExcel-Link (※2)で解決できるため、ユーザーとして使 い慣れたExcelで対応できるという安心感は、プロジェクトを通じて大きな支えになりました。
(※2) fusion_placeとExcelの連携ツール

野口様 プロジェクトマネジャーという立場からは、問題が生じれば当然口を挟まざるを得ませんが、万事順調に進みましたので、全く口出しせずに終わりました。これほど何も言わなかったプロジェクトも珍しいですね。

プロジェクトにおいて、特に苦労された点を教えてください

石原様 最も苦労したのは、既存システムの解析です。fusion_placeへのリプレイス対象は、本部の海外EMP製品、海外拠点のAnaplan、各拠点で長年使い続けてきた多数の独自Excelブック等、広範囲に及びました。これらを全て正確に解析するのは、技術的にも工数的にも大変な作業でした。
 その上で、fusion_placeの設計案を検討しました。最初の段階では、複雑な設計案になりましたが、整理・検討を何度も重ねた結果、極めてシンプルなデータベース構成になりました。
 リプレイスの場合、全ての現状機能を実現しようと複雑なシステムを作ってしまいがちですが、このシンプルさのおかげで、ユーザーが理解・メンテナンスしやすくなり、安定した運用を実現しています。

長井様 既存システムでは経営管理の軸として14ディメンション(※3)を設定していましたが、その内の2割は、 実際には使用していませんでした。念の為に保持していたディメンションですが、結果的にユーザーからすると必要以上に複雑なデータベースになっていました。今回のリプレイスにあたっては、不要なディメンションを整理してユーザーの利便性を高めることやシステム管理の負担を軽減することも、 重要なスコープのひとつでした。
(※3) データを分析するための切り口。例えば、シナリオ(予算、実績、見込などの業務区分)、年度、月、勘定科目、部門など

竹節様 当社側で苦労した点は、グローバルな環境での各拠点でのfusion_place接続確認です。世界各地に50以上の拠点を抱える中、専用回線の有無など拠点ごとにセキュリティ環境が異なり、接続経路も多岐にわたります。社内で別途、セキュリティ強化プロジェクトも進んでいたため、そのチームとも連携しながら、各拠点を一つひとつ訪問し、接続確認テストを地道に進めていきました。最終地のオーストラリアで各種トラブルを解決し、最後の接続を確認したとき、「やっと帰れる」と思ったことが懐かしいです(笑)。

現在のシステム構成と管理している業務範囲を教えてください

竹節様 現在、本社管理として3つのアプリケーション(※4)を運用しています。
 まず、「単独予算管理」です。ダイキン単体の管理として、製品機種別の販売予算入力(当初予算・改訂予算)、製品機種別の販売実績の連携(月次)、見積システムからの製品マスター連携、各種レポーティングを行っています。
 次に、「連結予算管理」です。グローバル管理のため、各社からの予算フォームの収集管理(当初予算・改訂予算・見直し予算)、連結会計システム(DIVA)からの月次実績BS/PLの連携、営業系システム(BeFST)からのSBU(戦略事業単位)別の台数・売上・粗利実績の連携、部内での換算・集計処理、各種レポーティングを実施しています。
 そして、「拠点管理」です。支店・部門からの予算フォーム収集管理(当初予算・改訂予算・見直予算・見通)、経営レポートの作成・配信を行っています。
 これら3つのアプリケーションに加え、現在は各海外拠点の業務ニーズに合わせたアプリケーションの構築・展開も進めており、一部の拠点ではすでに稼働しています。
(※4) fusion_place 上で特定の業務目的ごとに構築する管理システムの単位

実際の活用場面と、導入前後の改善点・現場への浸透状況を教えてください

竹節様 日常的には、予算や実績の計算処理・集計業務にfusion_placeを活用しています。ユーザー側でメンテナンスがしやすい仕組みのため、業務改善やエラー訂正も現場で迅速に対応できるようになりました。現場担当者の多くはExcel-Linkを通じてfusion_placeを活用しており、使い慣れたExcelの操作感のまま業務が完結できる点が、現場への浸透を後押ししています。

運用・メンテナンスの負荷と工夫について教えてください

竹節様 運用・メンテナンスについては、前システムと比較して大幅に負荷が軽減されました。以前は、週次で打ち合わせを行っていましたが、現在はそのような定期的なやり取りは不要になっています。 fusion_placeは保守がしやすいシステムです。コンパイルが不要で変更が即時反映されるため、迅速な対応が可能です。工夫としては、専用ポータルサイトを立ち上げ、FAQやパスワード変更依頼に一元的に対応できる体制を整えています。

導入前と比較して、改善された点・新たに実現できたことを教えてください

竹節様 何よりも、運用コストが、時間面・費用面の両者で、大幅に削減されました。頻繁に組織・製品の変更がありますが、マスター変更も、IT部門に依頼することなく、現場担当者が、自立的かつ迅速に対応できるようになりました。業務改善やエラー訂正も現在はユーザー主導で対応できており、運用負荷は大きく改善しました。
 また、各拠点の現場のニーズに合わせたアプリケーションの構築を進めており、こうした取り組みを通じて海外拠点への経営レポートも順次展開しています。 アジア・オセアニア地域の経営状況をタイムリーに把握できる体制が整いつつあります。

野口様 現在、ベトナムとフィリピンの販売会社へ、fusion_placeを展開しており、今後は全主要販売会社および全工場へのfusion_place展開を計画しています。

製品・サービスとして改善してほしい点、今後フュージョンズ社に期待されることをお聞かせください

野口様 改善を期待したい点としては、ビジュアル面です。経営層に響くダッシュボードや、若い社員層に響くUIがあると良いですね。
 また、fusion_placeにAI機能が加わり、各種データの解読・分析が自動化されれば、活用の幅がさらに広がるでしょう。 もっとも、現在の手頃なコストで要望をやり切れるという強みは、ぜひ今後も維持していただきたいと思います。

このご意見を受け、フュージョンズではビジュアルのモダナイズを検討しています。
また、AIの活用についても「AI インタラクティブ」というコンセプトのもと、fusion_place・生成AI・人が互いにやりとりできる仕組みの実現を目指し開発を進めています。

野口様 私自身、これまで数多くのITプロジェクトを経験してきましたが、すべての要望を完全に実現できたシステムというものは、ほとんど見たことがありません。途中で予算が尽き、いくつかの要望を断念せざるを得ないこともありました。その点、fusion_placeは要望を最後まで「やり切る」ことができた、非常に貴重なシステムです。ライセンス価格が手頃であること、そして自分たちで開発・メンテナンスを行える仕組みを構築できること、この2点がその理由だと思います。
 この「やり切れる」という強みは、ぜひ今後も維持していただきたいと考えています。

ダイキン工業株式会社について

導入パートナー:株式会社汐留コンサルティング

タグから選ぶ

以下にチェックがついてしまう貴社の課題、経営管理システム
解決します

  • 管理会計を複数のツールの連携で行っているため、煩雑かつコストがかかっている
  • 社内に管理関連ツールがたくさんがあるが、いくつかのツールは使い方さえ知らない

会社の課題に気がついてしまったあなた。救世主になりませんか! 毎月開催、お手軽なウェビナーに参加しましょう。